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ロゴのファイル形式の違い|SVG・PNG・AI・PDFの使い分け

要点

ロゴのファイル形式は、使う場所で選びます。Webやアプリは SVG、SVG が使えないスライドやメールでは背景が透過する PNG、SNS のプロフィール画像は背景を塗った正方形の PNG、印刷の入稿は入稿先の指定に従い、多くは PDF か AI です。JPEG は背景が透過できず、圧縮で縁がにじむため、ロゴには向きません。配る側は、SVG と透過 PNG を全バリエーションでそろえ、印刷用に PDF か AI を添えます。

目次9
  1. 用途別の選び方
  2. ベクターとラスターの違い
  3. 形式ごとの比較表
  4. SVGの注意点
  5. PNG・JPEG・WebP
  6. PDF・AI・EPS
  7. 配る側がそろえる形式
  8. 受け取る側の判断手順
  9. よくある失敗

ロゴデータをもらうと、SVG、PNG、AI、PDF と何種類も入っていて、どれを使えばいいのか迷います。選び方は単純で、使う場所で決まります。

この記事では、まず用途別の早見表で答えを示し、そのあと形式ごとの違いと注意点、ロゴを配る側がそろえるべき形式までを順に説明します。

ロゴはどのファイル形式を使えばよいか — 用途別の早見表

用途ごとに選ぶロゴのファイル形式
用途第一候補使えないとき理由
Webサイト・アプリSVG透過PNG拡大しても縁が荒れず、ファイルも軽い
スライド・Word透過PNGSVG古い版や一部のツールではSVGが挿入できなかったり、表示が崩れたりする
SNSのプロフィール画像背景色を塗った正方形のPNG透過PNG多くのSNSは画像を円形に切り抜き、透過部分を黒や白で塗ることがある。受け付けるのもラスター画像が多い
名刺・チラシ・パンフレットの入稿PDF または AIなし入稿先の指定に合わせるのが基本。ベクターのまま渡せる。SVGでは入稿できない印刷会社もある
看板・大判印刷AI または PDF(ベクター)なし大きく引き伸ばすので、ラスター画像では非常に大きな解像度が要る。ベクターが確実
写真や色付きの背景に載せる透過PNG または SVGなし透過がないと、ロゴの周りに白い四角が残る
デザイナーが編集するAISVG編集できる元データ。加工してよいかはガイドラインで確認する

ベクターとラスターは何が違うのか

ベクター形式は、線や面を数式で記録した画像です。拡大しても縁が荒れません。SVG・PDF・AI・EPS が代表です。

ラスター形式は、色のついた小さな点(ピクセル)を格子状に並べて記録した画像です。拡大すると点が見えてぼやけます。PNG・JPEG・WebP・GIF・BMP が代表です。

ロゴの元データはほとんどの場合ベクターです。そのためベクターを最優先で使い、ラスターは「ベクターが使えない場所のための代替」と考えると迷いません。

主なロゴ形式を比べると

ロゴでよく使われるファイル形式の比較
形式種類と拡大透過主な用途注意点
SVGベクター。拡大しても劣化なし○Web・アプリ文字をアウトライン化していないと書体が崩れる
PNGラスター(可逆圧縮)。拡大するとぼやける○Web・Office・SNS使う最大サイズの2倍程度の大きさで用意する
JPEGラスター(非可逆圧縮)。拡大するとぼやける×写真ロゴには不向き。背景が白い四角になり、縁が荒れる
WebPラスター。拡大するとぼやける○Web(軽量化)アプリや印刷入稿では扱えないことがある
PDFベクターまたはラスター。ベクターなら劣化なし○印刷入稿・配布フォントの埋め込みかアウトライン化が必要
AIベクター。拡大しても劣化なし○編集・印刷入稿Illustrator(または互換ソフト)が必要
EPSベクター。拡大しても劣化なし△古い印刷環境半透明の効果を保てない。現在は PDF が代わりになる

GIF と BMP は、いまロゴの配布形式として選ぶ理由がほとんどありません。PNG で足ります。

SVGを使うときの注意点

SVGは、テキストで書かれたベクター形式です。ブラウザがそのまま表示でき、ファイルが軽く、どこまで拡大しても縁が荒れません。Webでロゴを出すなら第一候補です。

文字が別の書体になる

ロゴの中の文字が「フォント指定」のままだと、受け取った人の環境にそのフォントがなければ、別の書体で表示されます。ロゴがロゴでなくなる、典型的な事故です。書き出す前に、文字をアウトライン化(文字を図形に変換)してください。

出所の分からないSVGは開かない

SVG にはスクリプトを含められます。<img> タグ経由の表示では実行されませんが、ファイルをブラウザで直接開くと実行されることがあります。ロゴを受け取るときは、公式の配布元のものを使ってください。MediaKit™ は、スクリプトやイベントハンドラを含む SVG を、アップロード時に拒否します。

PNG・JPEG・WebPはどう使い分けるか

PNG — ロゴの標準的なラスター形式

PNGは、画質が落ちない可逆圧縮で、背景を透明にできます。ベクターが使えない場面でのロゴは、透過PNGが標準です。大きさは、実際に表示する最大サイズの2倍程度を目安にします。表示幅が200pxの場所なら、幅400pxのPNGです。高解像度の画面でもぼやけません。

JPEG — ロゴには使わない

JPEGは写真向けの非可逆圧縮で、背景を透明にできません。色付きの背景に載せると白い四角が残り、縁のまわりには圧縮によるにじみが出ます。保存し直すたびに画質も落ちます。ロゴの配布物には含めないのが安全です。

WebP — Webでは軽いが、唯一のラスターにはしない

WebPは主要なブラウザで表示でき、PNGより軽くできます。ただし Office やデザインツール、印刷入稿では扱えないことがあります。配るなら、PNG を必ず添えてください。

PDF・AI・EPSは印刷でどう使われるか

PDF

多くの印刷会社が入稿形式として指定します。ベクターのまま渡せて、開く環境を選びません。書き出すときは、フォントを埋め込むかアウトライン化しておきます。

AI

Adobe Illustrator の形式で、編集できる元データです。渡すことは「加工できる状態で渡す」ことでもあるので、配ってよいかはガイドラインの方針で決めます。新しいバージョンで保存した AI は、古い Illustrator では開けないことがあります。PDF 互換で保存された AI は、表示だけなら PDF ビューアでも開けます。

EPS

古くから印刷で使われてきたベクター形式です。半透明の効果(影やぼかし)を保てないため、現在は PDF が代わりに使われます。古い制作環境から今も指定されることがあり、その場合だけ書き出します。

ロゴを配る側は、どの形式を何点そろえるか

最小構成は、SVG と透過PNGを、バリエーションごとにそろえることです。バリエーションとは、水平セット・垂直セット・シンボル単体と、明るい背景用・暗い背景用の組み合わせを指します。印刷に使われるなら、PDF か AI を添えます。

たとえば水平セット・垂直セット・シンボルの3種類を、明るい背景用と暗い背景用で用意し、SVG と PNG を付けると 3 × 2 × 2 = 12 ファイルです。数が増えるので、ファイル名に組織名・バリエーション・背景の別を入れて、acme-logo-horizontal-dark.svg のように一目で分かるようにします。

ZIP1つにまとめず、形式ごとに個別にダウンロードできるようにしておくと、受け取る側は必要な1つだけを取れます。

MediaKit™での扱い

MediaKit™ では、SVG・PNG・JPEG・WebP・GIF・BMP・PDF・PS(PostScript)・AI・XD をアップロードでき、1つのロゴに複数の形式をまとめて登録できます。登録できる形式の一覧に EPS はないので、必要な相手には PDF か AI を案内します。一括アップロードでは、SVG だけ、または AI・PDF だけのロゴに、PNG をブラウザ上で自動生成して加えます(オフにもできます。PDF 互換で保存されていない AI では、作れないことがあります)。手順はアップロードガイドにあります。

受け取る側は、迷ったときどう判断するか

  1. 使う場所が Web やアプリなら、SVG を使う。
  2. SVG が使えない、または崩れるなら、透過PNG を使う。
  3. 印刷の入稿なら、入稿先の指定を確認する。指定がなければ PDF を使う。
  4. ロゴの周りに白い四角が出たら、JPEG か、背景が塗られた PNG を使っている。透過PNG か SVG に替える。
  5. ぼやけたら、小さなラスター画像を引き伸ばしている。大きな PNG か、ベクターに替える。
  6. それでも合わなければ、自分で作り直さず、配布元に依頼する。

自分で作り直したロゴは、公式が配布していない形なので、改変にあたります。他社のロゴを使うときの判断は他社ロゴの使用許可と改変NG例にまとめています。

よくある失敗と、その直し方

NG

JPEG のロゴを色付きの背景に載せ、白い四角が残ってしまう。

小さな PNG を引き伸ばして使い、輪郭がぼやける。

ウェブサイトの画面を切り取って、ロゴとして使う。

OK

透過PNG か SVG を使い、背景に合うバリエーションを選ぶ。

表示サイズの2倍の PNG か、ベクターを使う。

公式の配布元から、指定された形式で入手する。

  • Web・アプリ用に SVG、それ以外に透過PNG を用意した
  • SVG の文字はアウトライン化してある
  • 印刷で使われるなら、PDF か AI を添えた
  • JPEG はロゴの配布物に含めていない
  • ファイル名に、組織名・バリエーション・背景の別が入っている
  • 形式ごとに個別にダウンロードできる

配布するファイルの置き場所や公開範囲の決め方は、メディアキットとはで説明しています。ロゴの周りの余白や最小サイズの決め方はロゴのクリアスペースと最小サイズの決め方へ。

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